2023.05.12 12:00第19章 04一方その頃、アンバーの貨物室では、黒船からアンバーへ運び込まれた源泉石柱を見て護が唸っていた。護「これ先端部分だけ残ったのかー…。下が砕けてしまって」と言いつつ屈んで石柱を触りながら「惜しい惜しい。」すると悠斗が「何が惜しいの?」護「これ上物の等級8だよ多分。9に近い8って奴。」...
2023.05.10 12:00第19章 033隻の船は、薄曇りの雲海の中、峡谷の入り口の荒れ地に着陸する。10分後、駿河と護がカルセドニーから出て来る。二人が黒船のタラップを上がって採掘準備室に入ると、穣が待っていた。穣「お疲れさん!…カルロスは?」護「石茶タイムだから行かないって。」穣「あらま。茶菓子用意してたのに。」護...
2023.05.08 12:00第19章 02カルセドニーは風に煽られてかなり左右に振れつつ真っ白な雲海の中を飛んでいるブリッジではカルロスが操縦席の椅子に掴まりながら必死に「2時!…11時!…3時!」駿河「風が強えぇぇい!メッチャ流される、しかも視界ゼロってどんな!」カルロス「少し高度上げろ!…うわ!」と大きな揺れで、よろ...
2023.05.06 12:00第19章 01午後1時。強風の吹く狭い渓谷を飛んでいるカルセドニー。ブリッジでは駿河が真剣な顔で操船に集中している。操縦席の左側に立つカルロスはホワイトボードに描いた図を示しつつ「今ここ。」駿河、それをチラリと見るとすぐに計器に目を戻し「風が更に強くなった。」カルロス「行けそうか?」と言った途...