2023.02.27 10:40第6章 02レッドのブリッジでもクォーツが驚きの声を上げる「船長、本船の後方に管理の船が!」そこへリリリリと緊急電話のコールが鳴る。南部は受話器を取って「レッドコーラル南部です。」と言うと「…はい。なるほど。了解しました。」と言って受話器を置き「…黒船の意志を聞かねばならん。」クォーツ「意志...
2023.02.25 12:20第6章 013日後の朝。武藤がいつものようにスーツケースをズルズル引っ張りながら、重い足取りで本部に向かって歩いている。(…何だか知らんが突然、日時指定で管理様に呼ばれるとは何事…嫌じゃ嫌じゃ絶対ロクな事がねぇ…。)と思いつつ本部の建物内に入ると、そこで立ち止まり(あああ嫌じゃ嫌じゃ管理様の...
2023.02.23 12:00第5章 03数日後。夕方5時、人気の無い採掘船本部の廊下を剣菱が一人、重い足取りで歩いている。若干不安げな表情をしつつ(…管理に呼び出しを食らうのは久方ぶりだな。一体どういう用件だろうか…。しかも事務所ではなく会議室とは。)暫し歩いて『会議室』というプレートの付いた部屋の前に立ち、引き戸を開...
2023.02.21 13:00第5章 02一方、駐機場のレッドコーラルの採掘準備室でも朝礼が行われている。南部はちょっと溜息をつき「…毎日毎日、皆に頑張れというのも実に心苦しい所なのですが、本部からの要望があるので仕方がありません。なにせ最近は黒船の採掘量が落ちてきているので、我々が頑張らないと…逆に言えば皆さんは、それ...
2023.02.19 13:00第5章 01あくる日の朝。ジャスパーの採掘船本部の通路の一画で、南部が数人の管理達と話をしている。南部、驚いて思わず「…私が説得…?」と声を上げる。管理「前に言っただろう。黒船を3隻の方に引き戻す事が出来ればアンバーを牽制できると。その為に貴方に」南部「しかしどうやってブルーとシトリンを…。...
2023.02.17 13:03第4章 03その頃カルロスはSSFへの道をテクテクと歩いていた。カルロス(…石茶に合う菓子がわからん…そもそも俺は甘いもん食べないしな。とりあえずチョコを買ってみたが…合うのかどうか…)と買い物バッグに入れた小さな箱を見る。暫く歩くと『周防紫剣人工種製造所(SSF)』の門が見えて来る。門の中...
2023.02.15 12:24第4章 02その日の夕方。採掘船本部近くの立体駐機場の中に、カルセドニーが駐機している。船体から数分歩いた場所にエレベーターホールがあり、護たち3人がエレベーターを待ちつつ、カルロスはスマホでどこかに電話をしている。カルロス「…では20時過ぎに伺います。それでは。」と言いスマホの電話を切った...
2023.02.13 11:03第4章 01翌朝8時半近く。ターさんの家の前に並んで泊まっているカルセドニーとアンバー。アンバーのタラップから透が駆け下りて来ると、家の方に向かう。ふと見ると玄関から少し離れた庭木の下で、護が何かを持ってじっと立っている。透は護に近づきつつ「何を…?」その時、一羽の野鳥がバッと飛んで来ると、...
2023.02.11 11:41第3章 02暫し後。ターさんの家の前に船首を並べて泊まっている2隻の船。家の玄関前では皆がバーベキューの準備をしている。コンテナをテーブル代わりに中央に置き、その上にテーブルクロス代わりのブルーシートをかける。それを囲むように折り畳み椅子や椅子代わりの小さなコンテナや木箱を置き、そこから少し...
2023.02.09 09:13第3章 01数日後。イェソド山の麓、ケセドの街の石屋街にて。様々な石が置かれた石材倉庫のような建物の一画にある事務所。受付脇に置かれた小さなテーブルを挟んで、丸椅子に腰かけた壮年の有翼種と駿河が向かい合って話をしている。有翼種はテーブルの上に手のひらサイズの布袋を置いて駿河の方に差し出すと「...
2023.02.07 12:06第2章 04とある岩山の中腹で採掘作業をしているブルーのメンバー達。アッシュは「出て来い出て来い、鉱石くーん!」と言いつつツルハシで岩肌をガンガンと崩しながら「…出て来てお願い鉱石ちゃあーん!…とっとと出て来いオイコラァ…、もぅ…出て来ねー…。」と言って溜息ついて一旦手を止めると「最近この山...
2023.02.05 11:16第2章 03翌朝。死然雲海を飛んでいるカルセドニー。ブリッジではカルロスが眠たげな顔で左側の壁にもたれ掛かって気だるげに立ったまま「6時出航とは…。ちと早すぎませんかね…。」と言って欠伸をする。駿河「だって貴方がどうしても採りたい石茶石があると。」カルロス「たまには石茶石採りたい。護に散々ゴ...